コラム 『白ヒゲの言いたい放題』

No.21 コロナ研究会とコロナ本の出版

コロナウイルスも少しずつその性格が解りつつあり、大阪ではワクチンの臨床試験も始まった。しかし東京では、毎日50人を上回る新規感染者が報告され、夜の街関係者や若者を中心に新宿、池袋という括りのようである。国や都は「非常事態宣言を再び出す状態にはない」と強がっているが、果たしてそうだろうか?
幸いにしてLMC本部がある京都は殆どゼロが続いている。それを見込んで、来る9月12日第4回研究会を開催することとした。ガイドラインにある3密防止のため100人限定での開催である。テーマも予定を変更して「コロナ後の医療・社会」とした。4人のゲストスピーカーのトップは、ダイヤモンドプリンセス号の感染者でご苦労された横浜市立市民病院長の石原淳先生、2人目は都内と民間を代表して日産厚生会玉川病院理事長の中嶋昭先生、次にはクラスターが多く発生した精神科の代表として公立病院精神科協会(公精協)会長の中島豊爾先生、最後に地域医療構想や勤務医の働き方改革などに異論を唱えてこられた全国自治体病院協議会長の小熊豊先生。横浜ベイスターズやソフトバンクホークス以上の協力ラインナップである。さらにシンポジストとして衆議院厚生労働委員の繁本護先生など多士済々のメンバーをお招きした。中止や延期が続く学会が多い中、突破口としたい。
現在の東京は3密以上。司法・立法・行政・経済の4密を46都道府県に分散させない限りパンデミックは避けられないのであろう。アマゾンやコンゴなど熱帯ジャングルの開発と地球温暖化を止めない限り、次々と人獣共通感染症は発生する筈である。効率至上主義を見直し、薬品や医療機器、ガウンやマスク、食糧などの国内生産と備蓄が必要である。イージス艦やオスプレイより喫緊の課題であろう。また、来月には前線でコロナと闘った方々の奮闘記を纏めた「第一次コロナ戦記」を出版予定である。研究会と併せてウィズコロナの時代の指標になれば幸甚である。

 

 

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