コラム 『白ヒゲの言いたい放題』

No.2 防災と未病

このNPOを発足させて以来、災害続きである。天災もあり人災もある。北海道の胆振東部地震は、樽前山の噴火による火山灰の山肌に木が生えていたのだが見事にその火山灰層を曝した。本会の理事である小熊豊先生の安平町にある御実家も倒壊したようである。幸い空き家で人的被害が無かったのが不幸中の幸いであるが…。その後のブラックアウトは人災の面もあるようである。
地震の直後に姪の結婚式で大分に行ったが、帰路は日豊線の電気障害で不通。悪天候だったので落雷の影響かとも思ったが、設備の故障が原因とのこと。ソニックで2時間足らずのところを久大線で6時間以上かけて博多に到着。新幹線を乗り継いで翌日の赤穂での診察は予定通り無事行えた。この時、昨年の九州豪雨で被災した日田を通るのでバス代行も覚悟していたが最近復旧したらしく、そのまま通過。復旧力の強さを実感した。この国は、被災した後の復旧には尽力するのに何故もっと防災に力を入れないのであろう。これは、病気になると頑張って治すのに予防には力を入れない我々の国民性や診療報酬の出来高重視が影響しているのかも知れない。
先日、全国公私病院連盟の移動理事会が旭川で開催されたが、世話人の先生から「是非とも震災復興のためにお金を落としてほしい」との切実なる思いを込めた挨拶があった。懇親ゴルフでは3パット500円という義援金で協力し、銘酒“男山”もお土産にいただいた。お歳暮も北海道産を、と念じている。“農福連携、医食同源を実践したい”というのがこのNPOの理念でもあるのだから。

 

← 前  |  次 →