コラム 『白ヒゲの言いたい放題』

No.29 恩送り、NPOの勧め

“人生100年時代”最近はこの言葉が定着してきた。信長が「人生50年…」と謡曲 敦盛の一節を謡った戦国時代から2倍になった。「五十、六十鼻タレ小僧、七十、八十働き盛り、九十過ぎてお迎え来たら十年早いと追い返せ」の端唄が戯言でなく真実味を帯びてきた。以前、公私病連ニュースでも紹介した「ライフシフト100年時代の人生戦略」の如く、人生を4つのステージに設定する生き方に小生も同調したい。
第1ステージは学びである。25歳位までは躾などの家庭教育、知育、体育、食育などを学ぶ。その後は勤労や研究などの就労。学んだことで社会に貢献し、対価を得る時期である。少子化の影響もあり、定年も60歳からどんどん伸びているので一概には言えないが70歳位までであろうか。その後は悠々自適とか晴耕雨読とか自分の時間で余生を、というのが従前の人生設計で年金や退職金、貯蓄で暮らすのが普通の生き方であった。しかし、健康でまだまだ働ける方が残りの35年間もそれでは勿体ない。そこで小生は、セカンドライフとして第2の就労やNPO活動を推奨したい。病気とか事情のある方以外は85歳位からが余生、という風に考えてはどうであろう。
特に現在のようなコロナ禍の状況では3密以上の大都会を離れ、安全・安心な地方での活動も魅力的である。医学的に診ても心臓である首都東京は過度な一極集中で心肥大による心不全状態で、末梢である地方への循環障害に陥っている日本では盆や暮れの帰省だけでなく、リモートワークやセカンドライフに出身地の故郷に戻るのもタイムリーではと考えている。
最後は手前味噌となるがNPOなどの社会活動への参加である。異業種、多職種の方々との交流で老いや呆けを防ぐこと受けあいである。自分の人生で育み蓄えてきたものの全て、いや一部だけでも社会に継いでいく“恩送り”になるのではなかろうか。LMCの仲間は既に色々と経験済のこととは思われるが、周りの方々にも是非その輪を広げていただきたい。第4波の再来が確実な状況下で、この考えが確信になってきた。会員諸氏の御奮闘を!!

 

 

 

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