コラム 『白ヒゲの言いたい放題』

No.32 若月賞を受賞して

不肖ながら小生、若月賞を受賞いたしました。戦後、医療が農村や地方に十分に行き渡らない中、保健活動など生活習慣病対策を含む幅広い活動を実践された若月俊一先生を顕彰するための賞で、佐久総合病院と長野県厚生連を中心として開催される農村医学夏季大学講座の中で授賞式が行われます。この行事は今年で60回、人間で言えば還暦です。
この賞の選考は昨年末に行われ、受諾するかどうかの問い合わせが年明けにありました。大変嬉しかったのですが、中村哲さんを始め先人受章者達と比べ貢献度も少なく相応しくないのではと悩みました。私にとって若月先生と諸橋先生が地域医療の目標で、若手の医師や研修医には東の佐久、西の沖縄中部を目指そうと常々言ってきたものです。「よい医療を効率的に地域住民と共に?」という私のモットーは、お二人の姿をどこかに意識していたのかもしれません。
若月先生とは数回しかお会いできませんでしたが、穏やかに対応していただいた時の微笑がとても印象的でした。私の同級生が4人(清水、盛岡、高橋、藤井)もお世話になったのも先生の魅力故と思っております。受賞について少し悩んだものの、3年前の叙勲と同じく仲間を代表し、また今後の励みにと有り難くお受けすることといたしました。7月9日には佐久で受賞講演をさせていただきます。LMCの仲間を代表して行ってまいります。

 

 

 

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