コラム 『白ヒゲの言いたい放題』

No.33 第6回LMC研究集会を終えて

去る9月11日、米国の同時多発テロ20周年の日に京都リサーチパークにおいて「第6回研究集会」を開催した。当日は5党6名の国会議員や大阪府病院協会会長、京都府立医大附属病院長、全国自治体病院協議会参与などのシンポジストを始め92名が現地参加、129名はオンラインでというハイブリッド方式での開催となった。
オンライン参加の方の代表として3名の方から御意見をいただいた。西浦博先生からはコロナの出口戦略。ワクチン終了後も相当の予防体制が必要という御意見など事前配信させていただいた。当日はシンポジストとしても御出席いただいた歯科医師で時代小説家の上田秀人氏からは、江戸時代のパンデミックは比叡山の焼き討ちと同様に村民皆殺しの恐ろしいロックダウン。これは歴史にも残らず近隣からの口述伝承、という背筋の凍るお話をいただいた。眞邊明人氏はリーダーシップの大切さ、リスクコミュニケーションの重要性を著書である「徳川家康が総理大臣になったら」で物語っているような内容を話された。大きなロックダウンとも言うべき鎖国の300年近い徳川の時代でも長崎やロシアからの漂流民以外に大きな疫病流行はなかったとの話。またディスカッションでは、京都モデルは上手く機能しているのに大阪が少し混乱している実情がよく理解できた。
国会の先生方の発言要旨は、
阿部知子先生(立民)(衆):小児科医としてこの国に危機感。無症状者が問題。検査の拡充が必要。
川田龍平先生(立民)(参):政治が劣化、機能不全。国会も開かれず。
倉林明子先生(共産)(参):病床削減、医療費抑制が医療崩壊の原因。
井上一徳先生(無所属、旧希望)(衆):医療体系が脆弱になっている。食糧自給率も30%と生命に必要なものを失っている。
繁本護先生(自民)(衆):ウイズコロナ時代の社会、経済活動をどうするか?出口戦略が大切。
熊野正士先生(公明)(参):保健所が大切。大阪は一つ。救えるはずの命が失われた。命の餞別も。
5党6名の先生方からは、危機意識を持って今後の国政に取り組む決意を示していただいた。このことが今回の研究集会の大きな成果の一つと考えている。
出席の皆様方、オンライン参加の皆様、スタッフ一同に深謝したい。

 

 

 

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